冥界と心理学 ~夢を通して闇を見つめよう~ その14

冥界と心理学 ~夢を通して闇を見つめよう~ その14

おはようございます。志方弥公です。

やっと最後になりました。
ここまで辛抱強く読んで下さった皆様、感謝いたします。

本当に冥界というキーワードだけでこんなにも話が拡がってしまいます。
それだけ深い知識がなければ、正しい分析は出来ません。

歴史や文化、宗教の背景なども詳しく知っておかないと、連想法にしろ何にしろ、知識がないことには何も語れません。

危惧しているのは、一つの情報だけを鵜呑みし、簡単に判断してしまうことです。
もちろん、直感も大事なのですが――。

本題に入ります。

 

ちょっと変わった夢をご紹介します。
【夢内容】

十年前に亡くなった祖母のものであったらしき木目調の家具の中に、色々と遺品がつまっています。
その中にガラスのコップが二つあり、ねとっとした黒い汚れがついていたので、現在アルバイトをしている厨房の洗浄機で洗うのですが、あまり落ちません。でもそれを両手に持った同僚は、「綺麗になりましたね~」と言ってくれましたが。(家具の横でしゃがんだ後ろ姿)

場面が変わり、私はアルバイト先の店長から、なぜか理科の課題を与えられます。
受けようとしたのですが、さらに店長の上司(実在しない年輩の女性)が出てきて、その人から「このドリルもね。これは簡単」と軽く店長と笑いあいながら、二冊ほど上乗せされます。

話が違う! そもそも理科は苦手だし(汗)と思った私は「無理です! できません!」と断って帰るのですが、その後もしつこく店長から「頼むよ、僕の顔をたてると思って。」みたいな電話がかかってきます。
しかし、受けたら厄介なことになる、負けてはなるものかと断り続け、「まだ得意な国語か英語なら違ったかもしれませんけど、やっぱりできません!」と言い、何とかしないですみました。心の片隅で、店長も女上司もまだ諦めてないような気がするなぁ……と思いながら目が覚めました。

 

【鑑定結果】

何か後悔されていることってありますか?
強い後悔が残っているようです。

でもこれを立ち向かう事で自分自身に課せられた試練だと思っているようです。良い姿勢ですよ。
ただ、ちょっと大変かな~? と見受けます。かなり苦労されていますね。

その中で、夢主は耐えきれず、挫折をしかかっています。ちょっと心がしんどくなって弱まっているのでしょう。
休息して、再度チャレンジすることで、試練にクリア出来ると思いますよ。

 


【コメント】

早速の鑑定ありがとうございました! ものすごく思い当たり……、以前の仕事を不本意のまま辞めており、そこに比べたらこのくらいのこと! と奮い立たせる日々でした。これは試練。とは、心の中の口癖です(笑)
私逃げようとしているのか? と思っていたら、少し違っていて嬉しいのかなんなのか複雑です。(笑)
ここ最近、ちょっと色々とあり無意識に溜まっていたのかもしれません。お盆休みは休ませてもらえそうなので、リフレッシュしてまた頑張ろうと思います。
何だかとても癒されました。ありがとうございました。

 


黒い汚れというのは、後悔している概念です。しつこくこびりついていて、なかなか取れない事で、夢主を苦しませています。
理科などの課題問題を出されるということは、試されているという意味なんですね。そのまんまの意味なんですが……。
だけど夢主にとってそれが苦手意識を持っている事が重要です。そして最後には断り切って、挑もうとしなかった姿勢があったことが窺えます。これをどうにかしなければあの黒い汚れがすっきりと落とせないのです。
ひとまず、夢主の心が疲弊していますので、まずは休息を取ってから試練に挑むように書きました。挑んだ結果、どうなったとしても、挑んだという結果だけは残ります。それだけで黒い汚れは取れると思いますので、夢主の精神的成長が見込めます。
鑑定するに当たって注意が必要なのは、夢主がいくら元気そうに語っていても夢の中ではすごく疲弊していることが分かるので、「ガンバレ」は禁物です。いったん立ち止まってから進んでみた方が良い場合もあります。その休息は一年かもしれませんし、数年かもしれません。その試練に立ち向かう事が重要なのであって、時間はあまり関係がありません。
まずはしんどいこと、疲れている事を認めることです。それだけで夢主は今まで苦労してきたことを分かってくれた、と胸を撫で下ろします。今まではこれで良かったんだ、という承認欲求が満たされます。
本当に大事なのは過去の結果ではなく、これからのことです。
この夢主はお盆休みで色々考え、自分の未来のために頑張ったのだろうと容易に想像出来ます。
 


このように、意味不明な夢を正しく分析するのに、数年も要します。
技術だけで十年はかかると思って下さい。
どんな技術でも完全にマスターすることは至難の業です。そして満足してはいけません。
常に何がいけなかったのか? と自省する姿勢もとても大事です。
もちろん、私にも失敗はいっぱいあります。たくさん傷つけてきたと思います。

それでも、やるしかないのです。
続けるしかないのです。

一人前の夢分析のプロになろうと思うのなら、まずは色んな知識を吸収してください。
知識に貪欲になってください。

 

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