タロットで占う「あの人に連絡を取ったら関係性はどう変化するか?」1

タロットで占う「あの人に連絡を取ったら関係性はどう変化するか?」1

前回の「的中率アップ!大アルカナ・小アルカナを正しく知りましょう」では、タロットカードの大アルカナと小アルカナの大まかな違いについてお話ししました。
それでは、実際の占いにおいては、具体的にどのように違いが出るのか…?

前回は、大アルカナと小アルカナの性質の違いについてお話ししましたが、今回からは、具体的に大アルカナと小アルカナがタロットの結果の部分に出た時にどのように解釈の違いが出るかについて例示をしていきましょう。

タロット占いをする際には、「どのような問いかけをするか」がとても重要ですが、ここでは恋愛の悩みでよくある、「今あの人に連絡を取ってみたら二人の関係はどうなるか?」という問いを設定します。
片想い、付き合っているけれど微妙な状況、別れてしまった後、様々な状況で使える、汎用性の高い問いかけです。
復縁を考えていて、冷却期間を自分に課している人もよく用いる問いですね。

ちなみにこの問い、「二人の関係は」「どうなるか」と、何について問いかけているか、対象がはっきりしていることが重要です。
何をどうしたら、何がどうなる、という、主語と目的語をはっきりさせず、例えば「今あの人に連絡を取ってみたらどうなるか?」と主語をぼかして質問すると、出た結果が自分の精神状態を指すのか、相手の気持ちを指すのか、二人の関係を指すのか分からなくなってしまうからです。
ですからタロットカードで質問事項を設ける場合には、必ず、主語と目的語をはっきりさせた問いかけをするように注意しましょう。

また、先に大アルカナと小アルカナの読み取り方の大きな違いについて説明します。それは、大アルカナの方がよりメッセージ性が強いということです。
小アルカナが「現実の単なる事象」を示すのに対し、大アルカナはより精神的な面、その人自身の本質の部分に語り掛けるようなメッセージの与え方をしてくれます。

小アルカナは、「こうしなさい」「これは注意が必要だよ」というメッセージは与えません。あくまでも小アルカナによって現れるのは日常の中に浮かび上がるワンシーンや人物像の切り取りです。もちろんそこから占った人自身が「こういうことになるならこうしよう」と自戒につなげたりパワーをもらったりということはありますが、あくまでもそれはカードを見ることによって占った人自身の中から出てくる選択肢であり、タロット自体が指し示した選択ではないのです。
それに対して大アルカナは、キリスト教圏的な言い方をすればまるで守護天使のように、具体的な精神性の在り方についてアドバイスや警告を発してくれます。大抵の人は、自分で選択できなくなってしまっているからタロットカードに頼るわけですが、大アルカナは、そんな途方に暮れた質問者に、きちんとふさわしいアドバイスを与えてくれるのです。

さてそれでは、「今あの人に連絡を取ってみたら二人の関係はどうなるか?」という問いで占った場合の大アルカナと小アルカナの実際の解釈の仕方について見ていきます。

<0番:愚者>

■正位置の解釈
あまり深く考えずに楽しい関係を築くことができるでしょう。子供のように無邪気で冒険心に富んだ心理状態で関わりあいます。気まぐれとか、思いつき。楽天的。自由な気持ち。陽気な気持ちで関係をスタートさせることになるでしょう。ただし、愚者には「愚か者」という意味があることを忘れてはなりません。足元には崖が広がっているかもしれないことを、心に留めておく必要があります。愚者のカードは、「連絡すれば楽しい時間は過ごせるけど、あんまり賢いとは言えないなあ。もし連絡するなら、バカになってもいい、後悔してもいい、って決めてからがいいね」と告げています。

■逆位置の解釈
あまり深く考えずに行動したがゆえに、残念な結果に陥りそうな気配です。その選択は現実逃避に走った無謀な計画であり、夢見がちな愚行である、もしくは二人でそういった考えなしな行動に及び、結果的に地に足がつかずに終わり夢破れることになるとカードは告げています。

似た意味の小アルカナのカードとしては、「カップの7」があります。カップの7は夢想のカードです。正位置であれば、妄想が膨らみ、夢見心地な状態になっている様子を表し、逆位置では、そういった非現実的な夢から覚める未来を示します。

<1番:魔術師>

■正位置の解釈
新しい関係性を築くことができそうです。新たな関わり方は創意工夫と自信に満ちていて、怖いものなしという印象です。恋愛的な要素は薄いカードですが、人生における新しい始まりを目指すカードなので、工夫して恋に発展させようという姿勢としてとらえることもできます。ちなみに、

■逆位置の解釈
新たな関係性は、その未熟さから失敗に終わりそうです。うまくいかずに自信を失い、消極的な姿勢になってしまいそうです。

似た意味の小アルカナのカードとしては、「カップのペイジ」があります。カップのペイジは芸術的感性に満ちた優しい男性を示すカードです。紳士的で、恋愛脳の男性なので、特に女性にとっては正位置で出た場合には恋がうまくいく暗示ですが、逆位置で出た場合には、男性側の未熟さ、子供っぽさが露呈してしまいます。

次回タロットで占う「あの人に連絡を取ったら関係性はどう変化するか?」2は、カードNO.2番の「女教皇」から見ていきましょう。