回避依存症とは何か。回避依存症かどうか診断ポイントと原因、克服方法

回避依存症とは何か。回避依存症かどうか診断ポイントと原因、克服方法

回避依存症という言葉を聞いたことはありますか?「なんだか他人と関わることを避けてる気がする…」と感じる場合、その人は回避依存症なのかもしれません。今回は、回避依存症とは何か、回避依存症になる原因や回避依存症の人の特徴、克服する方法などをご紹介していきます。男性と女性、それぞれの心理についても併せてチェックしていきましょう。

回避依存症とは

回避依存症とは

回避依存症とは、他人とあまり仲良くなろうとしたがらない、距離を取るタイプの人を指します。たとえば、恋人を作ろうとしなかったり、他人が仲良くしようと話しかけてきても避けたり、親密な関係を築くのを徹底的に避けることが多いです。

回避依存症の反対に「恋愛依存症」がありますが、これは恋人に尽くしたがる、常に恋愛をしていたい…いわば、人と関わりたがるタイプを指します。

恋愛依存症の人は女性に多いイメージですが、回避依存症の人は男性に多い傾向だそうです。が、女性の中にも回避依存症の人がいるので、「人と関わるのは嫌だけど私は女性だから、回避依存症じゃない」とは考えないようにしましょう。

回避依存症かどうか診断ポイント

回避依存症かどうか診断ポイント

自分が回避依存症かもしれないと思っている人は、次の診断ポイントをチェックしてみてください。すべて当てはまれば回避依存症だと確定するわけではありませんが、「人を避ける傾向が強いかも?」と考えてみましょう。

人からの誘いを断ることがある

人から「ご飯に行こうよ!」と誘われて、断ったことはありませんか?自分がご飯に行きたいと思ってなくても、人付き合いを円滑にしたい人は誘われたら断らずにご飯に行くでしょう。ですが、回避依存症の傾向がある人は、行きたくない誘いははっきり断ります。

何をやるにも後回しにする

好きな人に連絡を取る、恋人とデートをする、部屋の掃除をする…。恋愛に限らず、細々とした活動をめんどくさいと感じ、後回しにする傾向があるのが回避依存症の人です。そのため、何をやるにも後回しにしてしまうかどうかは、自分が回避依存症か診断するポイントのひとつになるでしょう。

自分がやりたいことを優先する

「何をやるにも後回しする」に似ていますが、自分がやりたいことを優先する人も、回避依存症の傾向があるかもしれません。デートの約束があったのに、趣味に夢中になっていたら「あれ?今日デートだったっけ…?」と忘れてしまうでしょう。

人と心の距離を作っている

周りと仲良くしているように見えるけれど、心の中では思いっきり距離を作っているのも回避依存症かもしれないと診断するポイントのひとつです。周りとの距離を適度に保っていたいため、自分の本心を明かさず、うわべだけで付き合っていく傾向にあるでしょう。

干渉されるのが嫌い

回避依存症

回避依存症かどうかの診断ポイントに、干渉されたくないというのがあります。回避依存症の人は、他人と距離を取っていたいのです。
そのため、周りから「休日、暇?」と遊びに誘われたり、毎日のように連絡を取るのが苦痛に感じることも。自分のことは放っておいてほしいと感じてしまうのも、回避依存症の特徴です。

回避依存症になる原因

回避依存症になる原因は様々あると言われています。たとえば、家庭環境が影響し、回避依存症になった人もいるでしょう。家庭環境が原因で回避依存症になるケースは、親が過保護で毎日窮屈な思いをしていた、もしくは放任主義でろくに親から愛情を与えられなかったということも考えられます。
その他に回避依存症になる原因として、家族や信頼していた友人、恋人、先輩上司などに裏切られた、傷つけられた経験が関係していることも。元々、人を信頼して生きてきた人が回避依存症になる場合、その信頼していた人に裏切られることが原因であることが多いでしょう。

回避依存症の男性の心理

回避依存症の男性の心理

回避依存症になるのは男性が多いとご紹介しました。それでは、男性で回避依存症の人はどんな心理を持っているのでしょうか。
回避依存症の男性は自分の本心を見せたくない、本心を知られたら嫌われる、自分が傷つけられるといった思考に傾いていることが多いです。そういった心理から自分の本心を隠そうとするため、相手を自分の言いなりにさせようとしたり、自分を良く見せようとしたり、自分のことを深く知られる前に逃げようとしたりするでしょう。どの行動も、自分が傷つきたくないという心理の表れです。

回避依存症の女性の心理

回避依存症の女性の心理にも、男性と似たようなものがあります。人と関わって幸せになろうとするよりも、孤独に生きて傷つくことを避けようとするのです。ただ、孤独を愛しているわけではなく、本当は人と関わり合いたい、信頼したいという心理が隠れていることもあります。
回避依存症の女性も男性と同じく、簡単には自分の気持ちを見せず、本当の自分を知られたら嫌われてしまうかもしれないという恐れを抱いています。

回避依存症を克服する方法

回避依存症を克服する方法

もし、自分が回避依存症でつらいと思っているのなら、克服する方法を試してみましょう。自分を変えたいと思ったとき、とりあえず行動してみることが回避依存症を克服する一歩となるでしょう。

気持ちのいい愛し方を知る

たとえば、自分が回避依存症かもしれないと思っている人の中で、親の放任主義で愛情を感じられなかった、親から愛情を押し付けられて窮屈だったという思いがある人は、色々な愛し方があるのだということを知っていきましょう。
「私はあなたのことが好きなんだから言うことを聞きなさい」という愛し方だけが正しいわけではありません。回避依存症を克服するためには、対等な人間関係を結び、愛し合うこともできるのだと知ることです。

面倒なことから逃げない

回避依存症の人の特徴で、自分がめんどくさいと思うことはとことんやらないという傾向があります。回避依存症を克服したいなら、この性格を向き合い、直していくようにしましょう。
人付き合いにも日常生活にもめんどくさいことはありますが、そのことから逃げていくと、自分で決めなければいけないことを周りが勝手に決めていってしまうかもしれません。
自分の人生に責任を持つ意味でも、まずはやらなければいけないことに向き合って、取り組んでいってください。部屋が汚いときは掃除をし、面倒な仕事もできるなら引き受けていきましょう。

自分の気持ちを人に伝えるようにする

回避依存症の人は本心を隠す傾向にありますが、克服していきたいなら自分の気持ちを人に伝えるように努力していきましょう。「本音を言ったら嫌われるかも」と怖いかもしれませんが、ほとんどの場合、周りの人は「そうなんだ」と受け流す程度です。自分で思っているよりも他人は人の意見を重要視していません。
回避依存症の特徴である自分の本心を言わないという性格を克服することで、少しずつ人と関わっていくことができるでしょう。

回避依存症の人との接し方

回避依存症の人との接し方

仮に、自分の周りに回避依存症の傾向がある人がいたら、どのような接し方をするといいのでしょうか?
他人と関わらない人が側にいると接し方に迷うかもしれません。特に好きな人や恋人に回避依存症のような行動が見られたら、冷たい接し方をしないように気をつけましょう。回避依存症の人は他人を恐れていることが多いのです。そのため、人の冷たい態度には敏感に反応して、距離を取っていってしまうでしょう。

回避依存症との接し方の極意は、とにかく信頼されることです。小さな約束も守り、相手が関わってほしくないという態度を見せたときは距離を置き、次に連絡を取ってきたときには優しくするのが回避依存症の人との接し方でおすすめですよ。

まとめ

今回は回避依存症についてまとめてみました。他人と関わらないようにしている人は、回避依存症かもしれません。診断ポイントや原因から自分は回避依存症かもしれないと思ったら、少しずつ自分を変えていくようにしていくと、生きやすくなるかもしれません。また、周りに回避依存症の傾向がある人がいたら、冷たい接し方をしないように気をつけてくださいね。