四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向!あなたの本質を占う2

四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向!あなたの本質を占う2

前回の「あなたの本質を占う!四柱推命の十干で見る基本的な性格傾向1」では、六十干支によって基本的な性格を見ることができるということの基本についてお話ししました。
今回は、六十干支それぞれの性格について触れる前提として、まずは、十干の基本的性格について見ていきましょう。

十干とは、陰陽五行説に基づいた考え方です。古代中国では、一ヶ月を上旬、中旬、下旬の三つに分け、それぞれのまとまりを十日として日々を数えていました。この十日間の一日一日が、五行思想と結び付き、甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸の十日間ということになりました。
五行思想は、万物は木、火、土、金、水の五元素から成るという考え方です。一説に、この五元素は、当時既に発見されていた水星、金星、火星、木星、土星の五惑星を由来とするものと言われています。西洋占星術に通じるものを感じますが、私自身はこの五惑星と五行の結び付き自体はほとんどないものと考えています。むしろ、この五行をそれぞれ二つに分け、十干になったことによって西洋占星術との共通点が出てきたものと考えられます。
陰陽五行説は、その後様々な研究が進められ、四柱推命の理論が出来上がっていった訳ですが、そうやって進化していった四柱推命は、得手不得手はそれぞれあるものの、最終的に西洋占星術のホロスコープと同じものを見る方向性に発展していったと言えるでしょう。私はこれを占術の収斂進化と呼んでいます。
収斂進化とは、コウモリと鳥が同じように翼を持つように、あるいはペンギンとアシカが似たフォルムをしているように、同じ目的で進化していった生き物は種族が違っても同じような形態になるということを示します。占術は、この世界を動かしている物理法則、まだ解明されていない大いなる運動エネルギーの法則性を見極めるための手段のひとつです。陰陽五行説や西洋のエレメントもまさにその観点から発展してきたものであると言えるでしょう。

さて、話を十干に戻しましょう。十干のそれぞれには、干ごとの性質があります。六十干支の性格を見ていくにあたっては、まずは干の性格を知るところから始めることです。なお、ここで言うところの干とは、日柱の天干にあたる干のことを指しています。日柱こそがその人自身を示すものであり、それ以外は日柱の性質に対して影響を及ぼす環境要因でしかないからです。

それでは、以下に各干支の説明を示します。

<甲(こう/きのえ/陽の木)の人の基本的性格>

甲は大木や、幹のあるしっかりとした木を示します。
方位は東、季節は春、色は青色。甲乙つけがたい、という言葉があるように、甲乙は物事の先頭、始まりを表すものとなっています。
そのため、甲の人は上昇志向が強い人が多く、自分が先頭に立ちたいという気持ちを強く持っていて、目的意識をもって上に上に伸びて行こうとします。
情報を収集することが好きで、勉強家の人が多いのも特徴です。その分プライドが高く、また気性がまっすぐで真面目なため、規律を乱す人のことは正そうとする気持ちが働きストレスになってしまいます。
基本的に「きちんとしている」印象の人が多く、無責任な行為やだらしない行動を嫌うため、そういったタイプの人とは距離を置く傾向にあります。
強い意思で独立独歩の道を歩むことができる人ですが、その傾向が過ぎると独断的で、融通が利かない人になります。

<乙(おつ/きのと/陰の木)の人の基本的性格>

乙は草花や、幹を持たない小さな木を示します。
方位は東、季節は春、色はエメラルドグリーン、春の草木が持つ緑色です。
甲と同じく、始まりを意味する木の気の分類されますが、陰干である乙は、甲のように自分が先頭を切って新しいことをするということが苦手です。何かをしようとするときにはまず人に意見を求めます。それが悪い方向に出ると、自分で責任を取りたくない一心で人の意見ばかりを基準にして行動するような人になってしまうこともあり得ます。何をするにも他人の言葉を必要とするため、主体性のない人と思われてしまうこともあるかもしれません。
一方、他者の意見を参考にしたがる面が良い方向に出れば、何か物事を起こすときに、人の意見を取り入れながら、相手の意見を活かしつつ自分も活きるような行動を取ることができます。
協調性はありますが、神経質な面があり、精神的に余裕のない時にはそれを包み隠すことができない器の小ささがあります。
しかし、忍耐強さという点では非常に優れており、嫌なこと、挫折があっても石にかじりついてでもはい上がる根性と忍耐強さを持っています。まさに、絡み付き光を求める蔦や、踏まれても根さえ残っていればまた伸びてくる雑草のような強さです。
とはいえ、頑丈な幹のある植物ではなく、過酷な環境では自分を活かせないため、安定と平和を好んで一匹狼的生き方を選択することもあります。

次回は、丙以降の十干の性質について見ていきましょう。