日本は昔から高血圧の予防などのために、減塩食が勧められています。もちろんそれはとても良い事なのですが、塩分が不足するのもとても恐ろしい事なのです。
今まで塩は敵だ!と思っていた私ですが、夫の塩分不足のために死ぬ寸前だったという体験の後、考えが180度変わりました。今回はその塩分不足になる原因と症状などをお話ししていきます。
1.塩分不足になる原因
@無理なダイエット
ズバリ無理なダイエットで、日本人女性の多くは塩分不足にあると言われています。血液検査をしたら、最初に書かれているNa(ナトリウム)の値をチェックしてみましょう。
人間は砂糖がなくても生きていけるが、塩がなかったらすぐに死んでしまうと言われるくらい大切なので、病院でも一番最初にチェックされる値です。
135〜145mEq/I が標準値でこれより低い値になると、様々な症状が現れてきます。
@嘔吐や下痢が続いた時
何らかの理由で嘔吐や下痢が続き、食事が喉を通らず脱水症状になった場合に、塩分不足になる可能性があります。
私の夫がこれでした。足の外反母趾手術後に体調が戻らず、吐き気が続き1週間ほど何も食べれずにいました。
おかゆやチキンスープを作ったりして、何とか食べさせようとしましたが、吐き気止めの薬も効かないほどの重症で塩分不足になってしまったのです。
@エクササイズや運動を長時間する人や、外の仕事で汗を大量にかく人
やはり1日身体を動かす事が多く、汗を大量にかく人も塩分不足になる事があります。汗と一緒にナトリウムも排泄されてしまうからです。
@高齢などで食が細い
高齢になってくると若い頃と違って、あまり食べれなくなってきます。そうすると栄養失調になって塩分不足にもなるのです。
@その他の原因
その他にも心不全や腎不全、アルコール中毒や妊娠中、薬の副作用など色々な原因で塩分不足になることがあります。
2.塩分不足の時の症状
@頭痛
若い女性で最近、頭痛が続くなという人はいませんか?もしそうだとしたら塩分不足かもしれません。
@立ちくらみ
座っていて立った時に、グラっと立ちくらみがしたり、目の前が真っ暗になる事がありませんか?これも塩分不足が原因でおこる事があります。
@吐き気
私の夫がいつも訴えていた症状、吐き気です。血中のナトリウム濃度が低下すると、水分不足も引き起こされて強い吐き気が続きます。
@とても疲れて、精神が不安定になる
血液中のナトリウムが減ると、脳神経への情報伝達がうまく働かなくなってしまいます。今考えると私の夫も、とても疲れていて動きたがらずに、いつもベッドに横になっていました。
@血圧低下で、昏睡状態になる
私の夫が塩分不足で倒れてしまった時に、救急車を呼んだら血圧が50という数値でした。2.3度測っても血圧が低過ぎて測れずに、救急隊員の方が何度も測って確かめていました。
この時の夫の状態は血圧低下で汗をびっしょりかいていて、意識不明でした。私がかける言葉にも答えず動く事も出来ずにいたのです。
塩分不足がひどい時は痙攣してひきつけを起こし、脳神経にダメージを与えてしまいます。
3.塩分不足になった時の対処
@点滴を受ける
私の夫の場合は、すぐにナトリウム入りの点滴を受けました。
@食事ができるように吐き気止めの薬を飲む
食事ができるように、吐き気止めの薬も処方されました。
@水は飲まず、塩分の多いゲータレードなどを飲む
水を飲もうとすると、もっとナトリウムが出てしまうからと止められてゲータレードのような、塩分の多いスポーツドリンクを1日中飲んでいました。
@何にでも塩を振りかける
私の夫のナトリウムの値は116とものすごく危険な値で、脳にダメージがなかったのが不思議なくらいだと言われました。
これくらいひどい症状になると、毎日点滴を受けてスポーツドリンクを飲んでいても、なかなかナトリウムの値が正常値には戻りません。
なのでナース達から、「何か食べる時には塩を振りかけてから食べてね。」と言われていました。
4.塩分不足にならないための予防
@無理なダイエットはしない
普通にヘルシーな和食を心がけていれば、塩分不足になる心配はありません。無理なダイエットをして、食事をとらないとこのような事になるのです。
@エクササイズしたり、外で仕事する人はスポーツドリンクを!
スポーツドリンクはやはりスポーツをする人や、外で仕事をする人などのために考えられていて、ナトリウムがたくさん含まれています。
1日のうちにたくさん汗をかく人は、ナトリウムがたくさん排泄されてしまうので、このようなドリンクで上手に補いましょう。
@お年寄りには
お年寄りで食が細くなってきて、何を作ってもあまり量が食べれなくなったご家族のためには、栄養補助ドリンクを飲ませるようにしましょう。
栄養補助ドリンクには、身体に必要なビタミンやプロテイン、ナトリウムなどもバランス良く配合されているのでおすすめです。
これなら食べれなくてもドリンクなので、喉越しが良く栄養を補給できます。
まとめ
今回は恐ろしい塩分不足の原因と症状などについてお話ししてきました。夫が倒れて救急車で運ばれるまでは、いつも減塩食を心がけていたのですが、その後は普通の食事に戻しています。
日本の女性の皆さんも、塩分不足はとても危険なので無理な食事制限はせず、健康的なダイエットをするようにしましょう。