あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~2

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~2

前回の「あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~1」では、サターンリターンが第1ハウスと第2ハウスで起こった場合の象意の出方についてお話ししました。
今回は、サターンリターンの影響がある時期と、第3ハウスでサターンリターンが起こった場合の事象について見ていきましょう。

出生時(ネイタル)の土星の位置に運行(トランジット)の土星が帰ってくる時期をサターンリターンといい、サターンリターンが起こるハウスにおける土星の影響が顕著になりますが、この「帰ってくる時期」とはどれくらいの期間を指すのかは気になるところではないでしょうか。
サターンリターンは重い星に重い星が重なるため、人によってはとてもしんどい時期です。いつまで続くのか気になる方もいらっしゃるでしょう。

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~2

さて、サターンリターンの影響がある時期ですが、これは大きく見て、「トランジットの土星がネイタルの土星が入室しているハウスに入った時」から「トランジットの土星がそのハウスを抜ける時」までだと考えて良いでしょう。

もちろん、惑星同士のコンジャンクション(合)は、0度に近付けば近付くほど影響が強くなります。しかし、サターンリターンの影響によって起こる変化は、土星がそのハウスに入ったあたりから自覚症状として現れて来るはずです。
ハウスについては5度前ルールが適用されますから、正確には土星がネイタルのハウスに入る5度くらい手前から少しずつ影響が現れ始めます。

(5度前ルールについては、詳しくは「あなたの人生の大幸運期~ジュピターリターンを人生に生かしましょう~1」の記事を参照してください。)

私自身の経験則として、まずネイタルの土星のハウスにトランジットの土星が入室したあたりから、「今のままではいけない気がする」と、それまでになかった責任感から来る焦りを感じ始めました。
「自分は長子なのだから両親の老後まできちんと考えて、今から行動しないと!」と、それまで割りとのんびりと構えていたにも関わらず、急に将来のことについてシビアに考え始めたのです。
今思うと、「自分は長子なのだから」というあたりが、笑ってしまうくらい土星的だな、と思えますね。

それから、土星がそのハウスを抜ける3年後くらいまで、私の「しっかりしなきゃ」モードは続きました。けれども、ハウスを抜けるか抜けないかくらいのときに、トランジットの土星がネイタルの冥王星とハードアスペクトを形成したため、冥王星の調停が激烈な形で入り、結果的に「頑張りすぎて体を壊す」という結果になりました。

そこからはトランジットの土星がネイタルの土星が入ったハウスを抜けたこともあいまって、あのストイックさはなんだったのだろう…というくらい、元通りののんびりした生活に戻りました。
私の場合、土星が入っているハウスに冥王星が一緒に入室しているため、土星の「しっかりする」面に、冥王星の「とことんやる」という面がプラスされてしまったのですね。

あなたの人生がシビアになる時期~ハウスごとのサターンリターンの出方~2

このように、土星は1つのハウスに2、3年は居すわりますから、サターンリターンの影響はそれだけ長く続くことになります。その間に他の惑星同士のアスペクトも当然変化しますから、サターンリターンの間に火星以遠の星たちがどのように動いていくのかについてもチェックし、星たちが描き出すストーリーをイメージすることが大切です。

そのためには、各惑星の意味や、惑星同士がアスペクトを取ったときの意味について知っておくことが必要になります。
それらの意味については、またおいおいお話ししていくことにしましょう。

なんにせよ、あらかじめ自分がいつぐらいの時期からサターンリターンになるのかを把握しておき、その時期が来ても慌てないように自分自身の状況と心理状態を整えておけば、サターンリターンはむしろ自分自身を一段階成長させるための糧になってくれるはずです。

 

さて、それでは今回は、第3ハウスでサターンリターンが起こる場合について見ていきましょう。

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~第3ハウス~

<土星が第3ハウスに位置している場合>

■土星が入室したハウスとサターンリターンの現れ方~第3ハウス~

3ハウスは、コミュニケーションと初等教育のハウスです。
そんな第3ハウスに土星が入っている場合、人とのコミュニケーションに対して構えすぎてしまう傾向にあります。
きちんとした受け答えをしなければならない、相手に変に思われたらいけない、など、受け答えに対する心理的制約が多く、他人との会話自体が疲れてしまうのです。(逆にマニュアルトークは得意なため、仕事上ではきちんとした受け答えができる人という面もあるかもしれません。)

特に土星は父親を表す星であるため、父親とのコミュニケーションに緊張感が伴う可能性があります。
また、コミュニケーションに対する苦手意識がない場合は、初等教育に対して苦手意識を持つことになりますので、学校の勉強に対してプレッシャーを感じてしまっているかもしれません。
知識の習得に対してコンプレックスがあり、博識な人に対する苦手意識があるかもしれません。

そんな3ハウスでサターンリターンが起こった場合、これらの傾向に拍車がかかりますので、今まで以上に人とのコミュニケーションに対してしっかりした受け答えをしようとするか、苦手な勉強に取り組もうと努力することになるかもしれません。
けれども逆にプレッシャーに負けて、人付き合いや勉強自体が億劫になってしまう可能性もあります。

 

次回は第4ハウス以降の意味について見ていきましょう。